01 マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)
術野を4〜8倍以上に拡大・明るく照らし、根管口の発見、破折線の確認、感染歯質の取り残し防止に用います。
“見える”ことが、削りすぎず・取り残さない処置につながります。
MICRO ENDODONTICS
根管治療(歯の根の中の治療)は、歯を残せるかどうかを決める重要な処置です。
当院では、肉眼では見えない根の内部をマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)で拡大し、
感染源を徹底的に取り除く自費の精密根管治療をご提供しています。
約 90 %以上
マイクロ+ラバーダム下の
初回治療の良好な予後*
4〜8 倍
肉眼に対する
視野の拡大率
再感染を抑制
ラバーダム防湿による
唾液・細菌の遮断
*良好な適応症例における術後成績の目安です。歯の状態により予後は変動します。
歯の根の中には、直径が髪の毛ほどの細い管(根管)が複雑に走っています。
枝分かれ・湾曲・石灰化があり、断面はしばしば楕円形やリボン状で、円い器具だけでは器具が触れない“未処置の壁”が残ります。
ここに細菌が残ると、数ヶ月〜数年後に根の先に膿の袋(根尖性歯周炎)ができ、痛み・腫れ・再治療の原因になります。
肉眼またはルーペ(拡大鏡)中心で、 根管内部は“手指の感覚”に頼る部分が大きい
防湿が不十分だと、治療中に唾液・細菌が 入り込みやすい
時間・回数・器具材料に保険上の制約がある
再治療(感染根管治療)の
成功率は初回より低下する
傾向があります。
マイクロスコープで根管口・破折線・取り残しを“見て”処置
ラバーダム防湿で術野を無菌的に隔離
(唾液・細菌を遮断)
時間・回数・使用材料を最適化(MTA・Ni-Ti等)
CBCT併用で複雑な根管形態・病変を三次元的に把握
根管治療の成否は、①初回か再治療か、②術前の根尖病変の有無、③防湿・無菌的処置の質、に大きく左右されます。
近年の研究では、マイクロスコープとラバーダムを用いた精密な治療で高い治癒率が報告されています。
| 治療の種類・条件 | 治癒/良好な予後の目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 初回根管治療(病変なし) | 約90〜95% | 感染が根尖に及ぶ前の理想的な条件 |
| 初回根管治療(根尖病変あり) | 約80〜90% | マイクロ+ラバーダムで上振れ |
| 再根管治療(Re-RCT) | 約60〜80% | 取り残し・穿孔・破折の有無で変動 |
| 外科的歯内療法(歯根端切除) | 約90%前後 | マイクロ+MTA逆根管充填の報告 |
※ 数値は代表的な文献(Ngら 2007/2008のシステマティックレビュー、および歯科用顕微鏡・ラバーダムを用いた臨床研究)に基づく一般的な目安であり、個々の治療結果を保証するものではありません。とくに再治療は初回治療より条件が不利で、成功率が下がる点にご留意ください。
唾液・細菌の再侵入を防ぐ。無菌的環境が治療の前提です。
根管口・破折・取り残しを直視し、見落としを減らします。
化学的洗浄と緊密な根管充填で細菌の再増殖を防ぎます。
治療後の“歯冠側からの再感染”を防ぐ最終防波堤です。
TECHNOLOGY
より確実で再発しにくい治療のために、
当院では最新の機器と材料を組み合わせた
精密根管治療を行っています。
精密に「見える」ことが、
根管治療の精度を高める。
術野を4〜8倍以上に拡大・明るく照らし、根管口の発見、破折線の確認、感染歯質の取り残し防止に用います。
“見える”ことが、削りすぎず・取り残さない処置につながります。
治療する歯だけをゴムのシートで隔離し、唾液・細菌の侵入を遮断。無菌的環境が治療率を支える土台です。強い嘔吐反射・開口量不足・歯冠崩壊が大きいなどでラバーダムが困難な場合は、ZOO(吸引・防湿システム)等を用いて防湿を最大化し、可能な限り清潔な環境で処置します。
生体親和性が高く、親水性のため湿潤した根管でも高い封鎖性を発揮するMTA系バイオセラミックシーラーを使用。硬化時にわずかに膨張し、緊密に封鎖します。
シーラーと化学的に結合・一体化するコーティング済みポイントを用い、根管壁とのすき間を減らして再感染経路を遮断します(シングルポイント法を基本)。
神経を保存する直接覆髄、穿孔(root perforation)の封鎖、根未完成歯の処置などに使用。封鎖性と硬組織誘導能に優れた材料です。
しなやかで湾曲根管に追従するニッケルチタン器具により、根管本来の形態を保ちつつ効率的に清掃・形成します。
必要に応じて三次元撮影を行い、通常のレントゲンでは重なって見えない根管の数・湾曲・病変・破折を立体的に評価します。
器具が届かない側枝・イスムスの細菌やデブリを、洗浄液と超音波の併用で化学的に除去します。
レントゲン/必要に応じCBCT撮影。
根管の形態・病変・破折の有無を評価し、治療方針と回数・費用をご説明。
防湿下で、むし歯・古い充填物・感染歯質を除去。マイクロ下で根管口を確認。
Ni-Tiファイルと洗浄液で、細菌・デブリを機械的+化学的に除去。
無菌的環境が整い症状が消えたら、MTA系シーラーとバイオセラミックコートGPで緊密に封鎖。
穿孔・覆髄にはMTAを使用。
歯冠側からの再感染を防ぐため、質の高い土台と被せ物で確実に封鎖。
数ヶ月〜1年後にレントゲンで治癒を確認。長期予後の管理を行います。
※ 回数の目安:初回で1〜3回、再治療や複雑な症例で3〜5回程度。1回の時間を長めに確保し、少ない回数で確実に進めます。
自費診療のため、費用は歯の種類(前歯/臼歯)や治療の難易度により異なります。
下記は目安で、詳細はお口の状態を診てご提示します。
| 項目 | 費用の目安(税別) | 備考 |
|---|---|---|
| マイクロ精密根管治療(前歯) | ¥30,000 | 根管数が少なく比較的短期 |
| マイクロ精密根管治療(臼歯) | ¥50,000 | 根管数が多く難易度が高い |
| リペア・リトリートメント(再治療) | ¥80,000 | 穿孔封鎖・再根管治療など難症例 |
| MTA処置/CBCT撮影 等 | 別途 | 症例に応じて追加 |
※ 表示は税別の目安です。歯の状態・難易度により最終費用は診断時にご提示します。医療費控除の対象となる場合があります。
取り残し・見落としを減らし、治療率を高めやすい
抜歯を回避し、ご自身の歯を長く残せる可能性が高まる
再治療のリスク・将来の再投資を抑えられる
時間・材料の制約がなく、最善の選択ができる
保険外のため費用負担が大きい
1回の治療時間が長く、精密なぶん通院にご協力が必要
破折歯・重度の骨吸収など、精密治療でも保存できない場合がある
成功率100%を保証する治療ではない