高齢者でもインプラントはできる?老後を考えた歯科治療の選び方

「高齢になってからインプラント治療を受けても大丈夫?」
「将来、介護が必要になったときにインプラントを管理できるのか心配」
「60代・70代になってから、費用をかけて治療する意味はあるのだろうか」
インプラント治療をご検討されている方の中には、このような疑問や不安をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
近年はSNSなどでも、「老後を考えるとインプラントはやめた方がいい」といった意見を目にすることがあります。
しかし、インプラント治療を受けるかどうかは、年齢だけで判断できるものではありません。
大切なのは、現在のお口や全身の状態だけでなく、これから先どのように食事をし、どのような生活を送りたいかまで考えて治療方法を選ぶことです。
今回は、 スマイルデンタルオフィスのYouTubeチャンネル「Dr.あずチャンネル」で、私院長の細谷がお話しした内容をもとに、高齢者のインプラント治療と老後を見据えた歯科治療について詳しくご紹介します。

高齢者でもインプラント治療は受けられる?
インプラント治療には、「○歳以上は受けられない」という明確な年齢の上限があるわけではありません。
実際にでもスマイルデンタルオフィス内ヶ島でも、60代・70代をはじめ、80代の患者様からインプラント治療についてご相談いただくことがあります。
ただし、高齢の方の場合は年齢だけを見るのではなく、全身の健康状態や顎の骨の状態、服用している薬、歯周病の有無などを総合的に確認したうえで、治療が可能か判断することが重要です。
たとえば糖尿病などの全身疾患がある場合や、骨粗鬆症の治療薬を服用している場合などは、治療に影響する可能性があります。また、顎の骨が少なくなっているケースでは、通常のインプラント治療が難しい場合もあります。そのため、「70代だからできない」「80代だからできない」と年齢だけで判断するのではなく、まずは検査を受け、ご自身のお口と身体の状態を把握することが大切です。
【関連コラム】インプラントが向いている人・向いていない人とは?
老後を考えるからこそ「噛める状態」を考えることが大切
私が高齢の方の歯科治療を考えるうえで大切にしているのが、「健康寿命」という視点です。
単に長く生きることだけではなく、できるだけ自立した生活を長く続けていくこと。そのためにも、食事や会話を楽しむうえで欠かせない「噛めるお口の状態」を維持することは大切だと考えています。
60代頃になると、
「もう年齢的にそこまで治療しなくてもいい」
「あと何年使うかわからないから、費用をかけなくてもいい」
と考える方もいらっしゃいます。
しかし、人生100年時代ともいわれる現在、60代から先にも長い生活が続く可能性があります。
現在すでに「硬いものが食べにくい」「入れ歯が合わない」「片側でしか噛めない」といった不便を感じているのであれば、その状態でこの先の長い期間を過ごすことまで考える必要があります。
スマイルデンタルオフィス内ヶ島では、単に歯を補うことだけではなく、できるだけ長く食事や会話を楽しみ、自分らしい生活を続けるために、どのようなお口の状態を目指すべきかという視点も大切にしています。
インプラントはそのための選択肢のひとつです。
もちろん、すべての方にインプラントが適しているわけではありません。残っている歯の状態や全身状態、生活環境などによっては、入れ歯など別の方法が適している場合もあります。
重要なのは、「高齢だからインプラントをしない」と最初から決めてしまうのではなく、これからの生活まで含めて治療方法を考えることです。
歯を残すことと全身の健康の関係
しっかり噛んで食べられることの重要性

歯の役割は、単に食べ物を細かくすることだけではありません。
しっかり噛める状態を維持することは、さまざまな食品を食べることにもつながります。
高齢になると、筋力や体力を維持するためにも毎日の食事は重要になります。しかし、歯を失って噛みにくくなると、硬いものや噛み応えのある食品を避けるようになり、食事の内容が偏ってしまうことがあります。
また、食事は栄養を摂るためだけのものではありません。家族や友人と食卓を囲んだり、旅行先で食事を楽しんだりすることも、生活の楽しみのひとつです。噛みにくさから外食や人との食事を避けるようになることもあるため、しっかり噛める状態を維持することは、人との交流や日々の楽しみを続けていくうえでも大切だと考えています。
だからこそ、歯や噛み合わせを整えることは、食事だけではなく、その後の生活の質を考えるうえでも大切な要素のひとつだと考えています。
今ある歯を守るためにはメンテナンスも重要です
将来のお口の健康を考えるうえで、治療と同じくらい大切なのが定期的なメンテナンスです。
天然歯はもちろん、インプラントも治療が終わればそのままでよいわけではありません。
歯周病やインプラント周囲炎などを予防し、お口の状態を定期的に確認することが、歯やインプラントを長く維持することにつながります。「悪くなったら歯医者へ行く」のではなく、できるだけ悪くならないように定期的にお口を管理していくことが重要です。
将来、通院やインプラントの管理が難しくなったら?
高齢者のインプラント治療について、特に多い不安のひとつが、
「将来、自分でインプラントを管理できなくなったらどうするの?」というものです。
確かに、年齢を重ねることで足腰が弱くなったり、免許を返納したり、病気や介護などによって歯科医院へ通うことが難しくなる可能性はあります。そのため、インプラント治療では、現在だけではなく将来的な通院やメンテナンスまで考えた治療計画が重要になります。
また、将来介護が必要になった場合でも、お口の状態やインプラントの構造によっては、上部構造(被せ物)を外すなどして管理しやすい状態へ変更できるケースもあります。対応方法は患者様のお口の状態によって異なるため、「将来管理できなくなるかもしれないからインプラントはできない」と一律に考えるのではなく、将来的な変化まで見据えて歯科医師と相談しておくことが大切です。
元気に通院できるうちにお口の状態を整えておく

私が診療において大切にしている考え方のひとつが、将来通院が難しくなる前に、お口全体の状態をできるだけ整えておくことです。
年齢を重ねると、身体の状態や生活環境が変化し、それまで問題なく通えていた歯科医院への通院が難しくなることがあります。そのような状態になってから大きな治療が必要になると、ご本人にとっても身体的な負担が大きくなる可能性があります。
だからこそ、まだ元気に通院できる時期に、
・残せる歯はどの歯なのか
・治療が必要な歯はないか
・噛み合わせに問題はないか
・失った歯をどの方法で補うのがよいか
といったことをお口全体で確認し、できるだけ再治療のリスクを抑えた状態を目指しておくことが大切です。インプラント治療についても同様で、今だけではなく10年後、20年後の生活まで考えて治療計画を立てる必要があります。
インプラントだけでなく「今ある歯を残すこと」を大切に
高齢者の歯科治療を考えるうえで、インプラントを入れること自体が目的ではありません。
スマイルデンタルオフィス内ヶ島が大切にしているのは、まず今ある天然歯をできるだけ長く残し、そのうえで失った歯をどのように補うのが適しているかを考えることです。
天然歯を残せるのであれば、できる限り残すための治療を検討します。
一方で、すでに歯を失っていたり、残すことが難しい歯があったりする場合には、インプラントや入れ歯など、それぞれのメリット・デメリットを踏まえて治療方法を検討します。
【関連コラム】歯を失ったときの選択肢 インプラント・入れ歯・ブリッジを比較
「インプラントにするか、しないか」だけで考えるのではなく、これから先もできるだけしっかり噛めるお口をどのようにつくっていくかという視点が重要です。
SNSの情報だけで判断せず歯科医師に相談しましょう
現在はSNSや動画サイトなどで、インプラントについてさまざまな情報を見ることができます。
「高齢者はインプラントをしない方がいい」
「老後にインプラントがあると大変」
といった情報を目にすると、不安になってしまう方もいらっしゃるでしょう。
しかし、お口の状態や全身状態、残っている歯の本数、生活環境は一人ひとり異なります。
インターネット上の情報だけでご自身にインプラントが適しているかを判断するのではなく、信頼できる歯科医師に相談し、検査結果をもとに治療方法を検討することが大切です。
太田市・群馬で老後を見据えたインプラント治療をご検討の方へ
「70代でもインプラントはできる?」
「今から治療を受ける意味はある?」
「将来、介護が必要になったときが心配」
このような疑問があり、インプラント治療を迷われている方もいらっしゃると思います。
スマイルデンタルオフィス内ヶ島では、現在のお口の状態だけを見るのではなく、残っている歯や噛み合わせ、顎の骨、全身状態などを確認し、将来の生活まで考えながら治療方法をご提案することを大切にしています。
年齢だけを理由に治療を諦めたり、反対にインプラントだけを前提に治療方法を決めたりする必要はありません。これから先も食事や会話を楽しみながら過ごすために、どのような治療方法がご自身に合っているのか、一緒に考えていきましょう。高齢になってからのインプラント治療について気になることがございましたら、まずはお気軽にご相談ください。
今回の「老後を見据えたインプラント治療」については、YouTubeでも詳しくお話ししています。
高齢になってからの治療や、これから先のお口の健康について迷われている方は、ぜひあわせてご覧ください。